b.電子メディアに関して。

 『オルタカルチャー日本版』は、書籍版がすべてインターネット上のホームページがデータとして閲覧できると同書に紹介されておりました。したがって、同書は書籍出版物というメディアのみならず、電子メディアに関しても影響力を持ちうるものです。事実、同書刊行後、ニフティサーブ株式会社のコンピュータ・ネットを始め、インターネット上のホームページでは、この件に関して読者の困惑した言及が見られました。そのひとつとして、以下のものがあります。

 http://www.asahi-net.or.jp/〜WF9F-TNGC/nikko97103.htmlには次のような記述があり、現在もデータとして流れています。

 「『SFマガジン』(中略)を購入、ティプトリー特集に小谷真理さんが文章を寄せていて、別のページでは『この3編』を選んでいて、さらに別の巽孝之さんのワールドコンリポートには、ムアコックとのツーショットまで披露しているって具合に、大車輪の活躍を見せている。(中略)でも、巽さんとのツーショット写真は載っていないから『オルタカルチャー』で山形浩生さんによって提示された謎は、未だに解明された訳ではないのだが」。

 インターネット上でこのような読者の反応がありながら、そして現在(98年1/24)も同書が書籍出版物として流通し読者を困惑させる記述が流布されているにもかかわらず、該当箇所に関する説明は、インターネット上の『オルタカルチャー日本版』(http://www.mediaworks.co.jp/alt/)には掲載されず、それどころか一切の説明ぬきで前述した削除措置がなされております。

 しかも、被告・山形浩生氏自身が、現在も『オルタカルチャー日本版』の該当箇所に関する矛盾した内容の情報を流し続けています(99年12月現在、(1)のホームページは閉鎖されています)。以下二点をあげます。


(1)http://glimmung.phys.sci.osaka-u.ac.jp/kikuchi/readcomments.htmlにおいて被告・山形浩生自身が以下のようなやりとりを交わしております。

「Thu Nov 13 01:45:07GMT+0900 1997 From 山形浩生

>項目として取り上げられてしまった時点で、山形君は既に“ちょい負け”じゃないかと思った。

ええ、それはおっしゃる通りなのですがぁ、でもぼくは手塚先生のようなえらい方ではなくてまだまだ駆け出しなので、頼まれた原稿をことわるような大それたまねはできないんですぅ。(以下略)」(平成9年11月13日付)。

「Thu Nov 13 05:21:00 GMT+0900 1997 From きくち(前略)

あの例の問題になっている記事ってさ、読者対象としてSFファンダム(それも一部サーコン系)を念頭に置いたでしょ。そこ以外じゃ冗談として通るはずがないもん。(以下略)」(平成9年11月13日付)。

「Fri Nov 14 02:22:49 GMT+0900 1997 From 山形浩生

すべておっしゃる通りなんです。うーん。ただ、あの方たちがもう少しメジャーであろうという期待はあったんですわ。(以下略)」(平成9年11月14日付け)。


(2)http://www.ltokyo.com/yanasita/www board messages/84.htmlにおいては、以下に示す伝言板の記述がありました。

「alt.culture.japanのなかにある『小谷真理〜』の項目で山形浩生さんが『そもそも小谷真理が巽孝之のペンネームなのは周知の事実で〜』って書いてますが本当なんですか?」

それに対して被告・山形浩生氏自身が「いやあ、なんか実は別人なんだそうで。ぼくも心底驚いてしまいましたよ。少なくとも、生物学的には別物らしいですよ。文章的には同じようなものだけど。しかし連中、もうチト有名だと思ってたんだが、結構無名ねー。こうして本気にする人がここまで多いとは。でも××××××××××××××××××××××××××(係争中につき一部削除)」とコメントしております。


 (1)、(2)の記述でもわかるように、被告・山形浩生氏自身が『オルタカルチャー日本版』の該当箇所の「小谷真理と巽孝之が同一人物であるか」に関して直接インターネット上で言及し、「別人であるが、文章的には同じ」「本気にする人がここまで多いとは」「無名である」とさらなる侮辱を加えております。これでは、以前メディアワークス編集部も認める故意を裏返すように執筆者本人が過失と宣言したのも、じつはさらなる虚偽を捏造することによってのみ成り立つ隠蔽工作のように思われてなりません。彼は、ひとつの虚偽をさらにもうひとつの虚偽で塗り込めようとしているのではないでしょうか。

 これらのインターネット上のホームページの内容は現在も世界中からアクセス可能な記事であり、これはデータとしていかなるときでも見ることができる、つまり現在も話題にされ続けていることを示しております。

 したがいまして、ここまで悪意と虚偽と不誠実にみちみちた項目を含む『オルタカルチャー日本版』は、そのホームページ上に、ただちに事実関係を公にし該当箇所の誤報に関する訂正・謝罪文を掲載するべきであると考えます。



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